BfMcompany★ドイツで活躍する日本人音楽家紹介

ドイツ音楽留学をお考えの方必見!現在活躍されるプロの音楽家がご自身のドイツ音楽留学体験や留学生後進へのメッセージetc.を愛情たっぷり語ってくださっています★

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第一回 大平由美子さん

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<プロフィール>
北海道札幌市出身。札幌藤女子中学校卒業。
東京藝術大学付属高校を経て、東京藝術大学卒業、渡独。1984年ベルリン藝術大学卒業。
ベルリン・リアス放送の音楽番組、北ドイツ放送の新人演奏会に出演。ルガーノ音楽祭、ラトヴィア音楽祭に出演。ベルリンを中心にドイツ各地で室内楽、ソロ活動を続けている。2002年からは、ベルリン藝術大学主催の「歌曲と器楽曲の夕べ」の企画を担当、定期的に演奏会を行っている。
近年は毎年帰国し、札幌を中心にオーケストラとの共演、リサイタル、室内楽の演奏会、後進の指導を行っている。ピアノを遠藤道子、松野景一、K.シルデ、E.アンドレアス、G.シュべックの各氏に、室内楽をW.ベッヒャー、T.ブランディス、G.ザイフェルトの各氏に師事し、マスタークラスでE.シュヴァルツコプフ、D.フィッシャー=ディースカウの両氏にリート解釈と伴奏法のレッスンを受ける。
現在ベルリン芸術大学講師。

★大平由美子さん属するベルリナー・ベーレンのHPアドレスはこちら★
http://homepage2.nifty.com/berliner_baeren/

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きらきーら大平由美子さんにインタビューきらきーら

♪ドイツ音楽留学をされるに至った経緯を教えてください。

大学4年生の秋、私のピアノの先生から突然、「卒業したら、ドイツに留学したらどうか」と言われました。先生がドイツに研修に行かれた先で、ドイツの教授と親しくなられ、生徒を留学させる話になり、「それなら、ドイツの作品をたくさん勉強している君を推薦したい」とのこと。あまり急な話なのでびっくりしましたが、当時私は特にシューマンのピアノ曲をたくさん弾いていて、一度はドイツで勉強したいと思っていたので、とても幸せなことだと思い、さっそく留学の準備をはじめました。最初は、長くても4~5年のつもりでしたが、どういうわけか結局そのままベルリンに住みついてしまいました!(笑)


♪留学して大変だったこと、辛かったことはなんですか?

最初は大変なことばかりです。諸々の手続きを全部自分でやるわけですし、語学学校に通いながら、ピアノを練習して、生活するために毎日あらゆることを覚えていかなければなりませんでした。なんといってもドイツ語で生活していくことが大変でした。
実生活では、テレビの「ドイツ語講座」のように、ゆっくり話してくれませんし、相手の話の内容はなんとなく分かっても、自分の意思を正しく理解してもらえるまでには何年もかかりました。英語より文法が複雑で話しにくいんですよね。ヨーロッパの人は、ラテン語の基礎があるので4ヶ国語ぐらい話せる人はざらですし、語学学校でも周りの人はどんどん話せるようになっていくので、劣等感を感じていました。それに日本でのように親切に何でも標示してあったり、何度もアナウンスしてくれたりせず、分からなければ自分で質問しろ!といった感じですし・・・。
あと、「Nein!」と言えるようになるまで時間がかかりました。きっぱり「いやです」「出来ません」と言わないと、自分ではもう断ったつもりでも相手はどんどん押してくる。日本人のように、相手の顔色を見るなんていうのはあまりないみたいです。見上げるほど大きなドイツ人相手にバッチリ断る!・・・留学当初はそれがなかなか出来ませんでした。


♪留学して良かったことはなんですか?

まずは演奏会が安く聴けたこと!学生の頃は今夜はベルリンフィル、明日はオペラ、明後日はリートの夕べ・・・という感じで通いつめました。いろいろな分野の音楽を生で聴けたことは、ピアノを弾く上でも、すごくためになったと思います。教会でオルガン演奏(タダの事が多い)や、バッハのカンタータや受難曲など、たくさん聴いたことで、私にとってのバッハ像が大きく変わりました。それまでバッハといえば、いつも試験かコンクールの為に練習してましたから・・・(笑)
モーツアルトやベートーヴェンのピアノソナタを弾くときにも、シンフォニーやオペラが浮かび、シューベルトでは彼のリートが浮かぶ。また、リストではヴァーグナーのオペラが浮かんでくるようになりました。音楽することが楽しくなりました。
そして、こちらで実際に生活しながら、西洋音楽を学んでいくことは、自分の音楽と生活を一体化させますね。練習時間は日本にいるときよりも少なくなったけれど、ピアノ以外のことをしているときも、目に入ってくる自然、建物や街の様子、耳に入ってくる言葉、口にする食べ物や飲み物などが自然に自分の音楽と結びついていくんだと思います。例えばドイツ人がお琴を1日8時間練習してすごく上手でも、実際日本に行き日本の自然や歴史、日本人の様子を知ってみたら、やはり一味違ってくるのではないでしょうか?まさに“百聞は一見にしかず”ということでしょう。


♪留学するにあたり大切なことは何だと思われますか?

受験される人に関しては、当然のことですが試験曲を充分準備してくること!です。
こちらに来てすぐ毎日3時間とかの語学学校に通うわけですし、日本でのように夜遅くまで練習可能な防音住居はありません。各地の試験日は立て込んでいて、今日はハンブルク、明日はライプツィヒ、3日後はケルン・・・といった感じで、その間はほとんど練習できません。試験前は、受験生でスタジオも込んでいて一人1時間づつとかです。
またどんな留学生も注意して欲しいことは、やっぱり健康管理です。留学生達をお世話してきた経験からですが、環境が一変しストレスが続くと、受験前の大事なときに故障が出てくるものです。歯が痛くなる、親不知が腫れる、ドライアイでコンタクトが入らない、女性は生理不順、ひどい肌荒れ・・・想像もつかない体の異変が起こることがあります。日本にいる間に悪いところは治療したり、婦人科の検診を受けておく必要があります。ドイツは2月がハーゼルナッツ、4月半ば~5月上旬まで白樺花粉がすごいので、花粉症やアレルギーのテストも受けておくことをお勧めします。個人での薬の輸入は禁止されているので、当初は自分で日本から持ってきたほうが良いでしょう。


♪最後に、これからの音楽留学生へメッセージをお願いします。

私達日本人は西洋に憧れますが、西洋人が東洋に憧れる気持ちがすごく強いことを、こちらに住んで初めて知り驚きました。皆、日本のことを知りたがって色々聞いてきますし、漢字を書いて見せると、それだけでとっても尊敬されるんですョ!(笑)
日本的なお土産なら何でも喜ばれるので苦労しません。私の同僚で、ベルリン芸大の声楽教授でオペラ歌手でもある女性は、私が日本のスーパーで買って持って行った(安い)揚げせんべいにハマッて、何と夜、ワインと一緒に大切に一枚食べるんだそうです。・・・っと、何だか変な話になってしまいましたが、留学当初はドイツ語で劣等感を感じ、悩んだり、戸惑ったり色んな苦労がありましたが、今では、自分は日本人に生まれて良かったなぁ~と思っています。ドイツに長く住んで、逆に日本人、東洋人の良さに気がつきました。西洋の文化を吸収する努力を惜しまない一方で、東洋人の良いところを失わない。日本人としての誇りを持って歩んでいって欲しいと思います。また、ドイツに留学してきた時の最初の印象は一生忘れられないもので、最初に嫌な経験をしたり、だまされたり、孤独に陥ったりすると、その後の留学生活に大きな影響を及ぼし、やる気を失ったり伸び悩んだりしてしまします。そうならないためには、最初の事務的なことに取られる時間やストレスを少しでも軽くして、音楽の勉強に集中できる環境を出来るだけ早く作っていくことが鍵ではないかと思います。皆様がよいスタートをきって、その後の留学生活を明るく前向きに楽しんでいけることを心より願っています。


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大平さん、貴重なお話をありがとうございました!!


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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

  1. 2012/01/01(日) 00:00:00|
  2. ピアノ

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