BfMcompany★ドイツで活躍する日本人音楽家紹介

ドイツ音楽留学をお考えの方必見!現在活躍されるプロの音楽家がご自身のドイツ音楽留学体験や留学生後進へのメッセージetc.を愛情たっぷり語ってくださっています★

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第五回目 高見信行さん

高見信行さん


<プロフィール>
1979年、岡山県生まれ。2003年東京芸術大学音楽学部器楽科卒業。
独べルリン音楽大学オーケストラディプロム科、ソロ研究科修了。
今までに、ソリストとしてフォアポーメルン州立歌劇場オーケストラ、ライプツィッヒ州立吹奏楽団、東京フィルハーモニック交響楽団、神奈川フィルハーモニック管弦楽団、岡山フィルハーモニック管弦楽団などとトランペット協奏曲を共演。
Villa MusicaEnsembleでは、ブランデンブルク協奏曲第二番を演奏しそのコンサートの模様は、SWR(南西ドイツ放送ラジオ)にて、ライブ放送され好評を博す。オーディションを経て、オーケストラメンバーとして小沢征爾音楽塾オペラプロジェクト、東京藝大シンフォニア英国公演、別府アルゲリッチ音楽祭の音楽祭特別オーケストラ(金聖響)、シュトゥットゥガルト国際バッハアカデミーフェスティバル(ヘルムート・リリング)PMF(パシフィックミュージックフェスティバル)(ワレリー・ゲルギエフ)に参加。2004年よりJunge Deutsch Philharmonieメンバーとしてベルリン、ハンブルク、シュトゥットゥガルト、エッセン、ケルン、その他イタリア、スペイン、ポルトガル、などでも演奏会を行う。第19回日本管打楽器コンクールトランペット部門第2位(2002年)第75回日本音楽コンクールトランペット部門にて第1位(2006年)その他、ベルリンを中心としたドイツ各地にてベルリンフィルハーモニー管弦楽団、ベルリン州立歌劇場、ベルリンドイツオペラ、ベルリン交響楽団などに客演。フォアポーメルン州立歌劇場オーケストラと期間限定首席契約をする。日本でも、ベルリンフィルハーモニー金管五重奏団、ベルリン州立歌劇場の両来日公演に賛助出演。日本では、読売交響楽団、新日本フィル、東京交響楽団、名古屋フィル、アンサンブル金沢、九州交響楽団、神奈川フィルなどで賛助出演をしている。現在、独ロストック音楽大学大学院に在学すると共に、MDR(ライプツィッヒ・ドイツ中央放送)交響楽団(準メルクル)、バッハ・コレギエム・シュトゥットガルト(ヘルムート・リリング)にトランペット奏者として在籍している。今までに、板倉駿夫、杉木峯夫、関山幸弘、神代修、太田聡、トーマスクラモー(ベルリンフィル)、ウィリアム・フォアマン、ライナー・アウアバッハ(ベルリン州立歌劇場)各氏に師事。

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きらきーら高見信行さんにインタビューきらきーら

田中: 高見さんのドイツでの演奏会は何度か拝聴させて頂きましたが、高い音楽性と音色の良さにはいつもウットリさせて頂いています。
今回のインタビューを前々から大変楽しみにしておりました。今日はどうぞ宜しくお願い致します。

高見: ありがとうございます。こちらこそ宜しくお願い致します。

田中: 早速ですが、高見さんがドイツ音楽留学を決められたきっかけをお話頂けますか?

高見: はい。中学2年生の頃、日本でベルリンフィルの演奏家達のレッスンがありました。そこで現在もフィルハーモニーのトランペット奏者を務めるトーマス・クラモー氏の演奏を聴き、「あんな音出せるようになりたい!!」と思ったんです。その時から、"ドイツにはどうすれば行くことが出来るんだろう"って考えて、その後の進路、高校や大学を選択しました。

田中: かなり早くからドイツ留学をお考えだったんですね。しかも徹底して。

高見: はい。それと、日本のユースオーケストラでヨーロッパ演奏旅行に参加した時に、やっぱりヨーロッパだ!って思ったんですよね。
先にはいつもドイツが、そして何よりトーマス氏の音楽がありました。

田中: そうでしたか。では、その後、どのようにして留学準備を進めていかれたのですか?

高見: 大学4年生の時、まず10日間ベルリンへ行き、幸運なことにトーマス氏のレッスンを毎日受けさせて頂きました。

田中: えっ?!毎日ですか??凄い!!凄くラッキーですよね、それ!!タイミングが良かったんでしょうね。トーマス氏もご多忙でしょうから。

高見: 1週間レッスンを受けた後ついに、彼からベルリン音楽大学の先生を紹介して頂きました。その先生の所へ行き「来年受験をしたいんです。」って伝えてVorspielenをしました。そしたら、先生から「このレベルならOKだよ。じゃ、来年受けにおいで。」って言って頂いて、もう嬉しくて嬉しくてすぐに公衆電話から日本の家族へ電話しましたよ。

そして次の年の3月に卒業し、6月の入試1週間前にベルリンにやって来ました。ホテルでの宿泊だったので本当は練習しちゃいけないんだろうけど、ミュート付けてずっと吹いてました。まぁ、やっぱり怒られましたけどね(笑) で、困ってたら知り合いからトランペット奏者の方を紹介して頂き、何とか練習場所は確保できました。そうして試験を受けて無事合格したのですが、ドイツ語が分からなくて合格したことも最初分かりませんでした(笑)

田中: それは面白いエピソードですね。それでは、その後本格的に留学を始めた頃のことをお話くださいますか?

高見: 次は8月終わりにベルリンに来て、一週間で住民登録などを済ませ一旦帰国しました。超ハイスピードでしょ?というのも帰国後すぐに、僕にとっては2回目の日本音楽コンクールがあったので急いで帰る必要があったんです。何とか受賞し、2日後にはまたドイツへ戻りました。僕のドイツ生活はその時からスタートしたんです。

田中: 行ったり来たりバタバタだったんですね!!しかし全てにおいて結果を残されていることで、何一つ無駄にはなっていません。
ところで、高見さんはその後もトーマス氏のレッスンを受けられているのですか?

高見: はい。今ではレッスンだけでなく一緒にご飯も食べる仲です。彼の音は永遠の憧れであり目標です。

田中: そんなトーマス氏の音は、言葉で表すとどの様なものですか?

高見: 太くて、丸くて、ハッキリして、キラキラしています。トーマス氏だけじゃなく、ベルリンフィルのトラッペット奏者は皆とにかく何でも出来るんですよ!どんな音でも変幻自在です。そんなトランペット奏者に成りたいと思っています。

田中: 高見さんの音楽を支えているものは、そこにあるようですね・・・。

高見: ビール!!・・・と言いたいところですが(笑) そうです!そんな理想の音に近づきたくて続けています。 
僕ね、今でも初めて聴いた時の彼の音が頭に響いているんです。「その音を再現したい!!」って思っています。少しずつですが近づいていきたいですね。

田中: そうですか。高見さんの美しい音は、いつもその理想を持って音楽造りされている結果ですね。

高見: ありがとうございます。でも、もちろんまだまだですよ!今後はトランペットの音だけでなく、トランペットで別のキャラクターをイメージし表現できるテクニックを磨いていきたいんです。色んな音が出せる奏者です。その為には、多くのコンサートに触れることが大切ですし、客観的に見てトランペットの持つキャラクターを追求していっているところです。見えないゴールを見る為に、小さなゴールを作り前へ進んで行きたいですね!


高見信行さん2



田中: 高見さんは練習も演奏活動も、凄く精力的ですね。トランペットを辞めたいなんて思ったことないのではないですか?

高見: そんなことありません!しょっちゅうですよ(笑)例えば大きな失敗をしたりした時なんて、楽器を投げたい衝動になりますね!!まぁ(値段が)高いし、投げないけど(笑)
そしてそんな時は2、3日楽器は吹かなくなります。でもね、やっぱり好きだから中毒みたいに吹き始めるんですよね~。

田中: 高見さんでもそんな大きな失敗するんですね。ちなみに今までで一番記憶に残る失敗は??

高見: ベルリン音楽大学に入って、初のシンフォニーコンサートで、マーラー5番のトランペットソロを任されたんですが、最初24小節のトランペットソロを思いっきりはずして、その後2、3分舞台の上で放心状態になり、次の入りも入れず、しかもそのパートもソロで・・・あぁ~~!!ホントあんなのもう嫌ですよ!!その後舞台裏で大泣きでした。

田中: ひえ~~!それは大したご経験をされましたね。では逆に、演奏をしていて嬉しかった思い出は何ですか?

高見: 2つあります。1つは、ドイツのクリスマスイブコンサートで教会でソロを吹いた時です。演奏を終えて階段を降りて行くと、沢山の方が集まってこられ、目をキラキラさせて「良かったよ!」って言ってハグやらキスまでされて、まぁそれはおばぁちゃんとかおばちゃんとかおっちゃんですけどね(笑) ホントもう、めちゃくちゃ嬉しかったですね。

そしてもう1つは、ユーゲントドイチェフィルハーモニーオケの一員となれ、最初のプロジェクトでストラビンスキーの春の祭典を演奏したんです。その時はそのプロジェクトのProbe(お試し)期間で、つまりまだちゃんとした一員ではなかったんですが、そこでピッコロトランペットのパートを演奏しました。コンサートツアーの最後に、トランペットの同僚から「コンサート素晴らしかったよ。これからもよろしく!」と言われた時は、認められたんだって思って嬉しかったです。

 その時の演奏を録音したCDはコチラ♪
 

田中: 素晴らしいですね。やはり演奏家は演奏をして評価されたいものですからね。そう言えば今年学生を卒業されるとのことですが、今後をどの様にお考えですか?

高見: 今までは学生の立場でしたから、受身ですよね。学びを与えられてきました。しかし、これからは徐徐に与えられたものを自分なりに発展させていかなければならないと思います。音楽家としてはたからは成功しているように見られますが、一寸先は闇。日々不安はあります。
今後どういう風に進んでいくかはまだ分かりませんが、でもとにかくどんな形であれ、どんな場所であれ、一音楽家として生きていきたいと思っています。

田中: 高見さんのトランペットや音楽に懸ける純粋な思いが伝わりました。今日は貴重なお話をどうもありがとうございました。今後更なるご活躍を心よりお祈りしております。

最後になりましたが、今後の音楽家後進に向けて一言宜しくお願いします。

高見: 今、その時にしか出来ない事を、それぞれの場所で一生懸命していくことが大切だと思います。それは、場所なんて関係なくどこにいたって一緒です。素晴らしい人との出会いを大切に、色んなことを自分の肥やしにしていってもらいたいと思います。共に頑張っていきましょう!!


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高見さん、貴重なお話をありがとうございました!!


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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

  1. 2012/06/01(金) 00:00:00|
  2. 器楽

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